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食品の機能性強化

食品への機能性強化への取り組み



超臨界二酸化炭素抽出

 物質には固体・液体・気体の3つの状態(物質の三体)があります。

しかし、ある温度・圧力を超える環境下では、気体と液体の境界が消失し、高密度流体となります。

この温度・圧力を臨界温度・圧力と呼び、物質固有の定数があります。

臨界温度・圧力以上にある流体は「超臨界流体」と呼ばれています。

その物性は、①液体並みの密度と、②気体に近い拡散性を持ち合わせており、

成分の溶解性が高く物質内部まで入り込む特長を有しています。

これら超臨界流体の特長を利用した物質の抽出・注入、精製・洗浄技術が期待されています。

現在のところ、超臨界流体として二酸化炭素が広く用いられています。

二酸化炭素の臨界温度・圧力は31℃、7.4 MPaであり、この温度・圧力以上では非凝縮性となります。

物質の状態変化物質の臨界温度・圧力

【二酸化炭素を用いる利点】

①臨界温度が常温に近いため、操作しやすい。
  →熱に不安定な天然物に対しても劣化の心配がない。

②毒性の心配がなく、「食品添加物」として使用制限がない。

③酸化防止作用、静菌作用がある。

④高純度の割に安価である。

⑤選択的抽出が可能(温度、圧力操作により溶解度が大きく変化するため)。

⑥不活性ガスなので、安定・安全である。

⑦超臨界混合ガスにすると、選択性溶解性が著しく上がる。

⑧製品に溶剤が残らない。



フード・リサーチでは、超臨界二酸化炭素抽出装置を活用して、
未利用の食品資源から、ビタミンやミネラル等の有用な天然成分を抽出し、
再度他の食品に加える、といった食品の高栄養化、高機能化にも取り組んでいます。